悩める医療従事者のみなさんへ

仕事について

業界の慣習、組織の仕組み、医師との軋轢。その中で、矛盾に苦しむ医療従事者の方は、とても多いのではないでしょうか。私は今までに、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のみなさんから、苦しい胸の裡をおうかがいしたことがあります。
 

  • 患者さんのことを考えると、これはすべきじゃない・・・
  • この方法をとれば、すぐよくなるのに・・・
  • こんな大量の服薬、おかしくなって当たり前・・・
  • とても適切とは思えない処置だけど・・・
  • この劇薬、人に使って大丈夫なわけがない・・・

 
そう思いつつ、目を瞑らざるを得ない。気が付けば、仕事と割り切り、平気でこなしてしまっている自分がいる。そのことに心を痛めておられる方は、いらっしゃいませんか。もしおられたら、少しお付き合いください。
 

整体の現場で感じていること

私は、整体師です。ご存じかと思いますが、整体師は公的資格を有しません。みなさんの中でも、軽蔑の目でご覧になっている方も少なくないと思います。事実、「無資格者」と揶揄されたり、批判されることも多いです。
 
しかし逆に、管轄省庁がないため、自由です。常に、自分が最高最善と考えることを実践できます。お客さまに全身全霊を傾けて、心から喜んでいただけます。そして、結果に見合った正当な対価をいただいております。
 
整体師は、漫才師や手品師と同じです。ひとつの呼称に過ぎません。実力勝負であり、結果が出せなければ、商売になりません。
 
現在、私が営む整体院へは、「病院へ通っても治らない」「いくら検査をしても原因がわからない」「どこへ行けばいいかわからない」、そのような方が多くお見えになります。そして、大半の方は、治癒軽快されていきます。何年も悩んでいた症状が、数週間から数ヶ月で治癒軽快することがほとんどです。たった1日で改善することも、珍しくありません。もちろん、いただくのは実費(保険は使えない)です。
 

本当に大切なこと

しかし、私の保有する技術が凄いわけでもないし、私に特別な力があるわけでもありません。凄いのは、誰もがもつ身体の力であり、いのちの営みだと私は思います。
 
整体師(少なくとも私)は、医療従事者ではありません。従って、私は診察も治療もしません。リハビリもしません。多くの方にとって本当に必要なのは、治療やリハビリではないと考えるからです。必要なのは、学び、気付き、そして養生です。
 
つまり、身体の仕組みを知り、痛みや症状の原因を理解し、適切な養生をすれば、放っておいても(むしろ放っておいた方がいい場合も多い)治るべきものは必ず治ります。おそらく、慢性的な痛みや不快症状、あるいは病気で悩む9割以上の人が、同様ではないかと想像いたします。
 
ところが、多くの方は、それに気付いていません。身体の痛みや病気は、医師の治療や薬が治してくれると思い込んでいます。根強い医療信奉と、医療の過剰な介入。依存する心と、束縛して儲けたい欲。それが符合し、医療が巨大な産業として稼動しているのが、現代日本の社会です。
 

現代社会の医療事情

その象徴が、40兆円に迫る日本の医療費だと思います。しかし、それだけ莫大なお金をかけても、病人は減る兆しがない。むしろ、増える一方ではないでしょうか。その一方で、先天性疾患や難病や奇病など、真に医療の助けを必要とする人たちには、医療の手が十分に届いていないという声をよく耳にします。
 
私の整体院の近くには、20台以上の駐車場を備えた整形外科があります。連日、盛況です。しかし、そこの医師は、腰痛の治し方をご存じないようです。膝の痛みの見立ても、できないようです。処置は、痛み止めを出す、湿布薬を出す、電気をあてる、牽引するだけ。それでも、患者はそこへ殺到します。
 
また私の整体院の徒歩3分圏内には、心療内科が4軒もできました。中には「児童精神科」を併設しているところもあります。さらにその周辺には、何軒もの調剤薬局があります。これが何を意味するか、読者のみなさんには申し上げるまでもありません。
 
このような医療の歪みの解決が、日本において急務と感じます。私たちは、自分で自分の首を絞めているのです。解決するのは決して簡単なことではありませんが、患者側、医療側、両方からのアプローチが必要と思います。
 

医療従事者の皆さんに伝えたいこと

看護師さん、薬剤師さん、理学療法士さん、作業療法士さん、言語聴覚士さんなど、良心あふれる医療従事者のみなさんに、私からぜひお願いをしたいと思います。
 
もし、わずかでも矛盾を感じるなら、良心に恥じる行為をしていると感じるなら、ぜひ勇気をもって、医療を離れてください。自分の良心に従って、現実に向き合い、人に向き合ってください。苦しんでいる人、悩んでいる人に、みなさんの真心と力を届けてください。温かい手を差し伸べてください。
 
開業なんて、いつでも、誰にでもできます。テナントを借りずとも、自宅で開業することだってできます。仕入れも、在庫も要りません。特別な設備も不要です。みなさんの知識と経験を生かし、身ひとつで救える人が、限りなく大勢いらっしゃるのです。
 
法律が・・・制度が・・・国家資格が・・・ほとんどの方は、そう言って躊躇します。組織や既得権益にしがみつき、そこから出ようとしません。
 
法律がいかなるものか、国家がいかなるものか、組織がいかなるものか。まだそれが、理解できませんか。法律を守れば、人命が尊重され、救われるのでしょうか。国家が、人を幸せにしてくれるのでしょうか。また、大きな組織に所属していれば、安心でしょうか。
 
医療従事者のみなさん。医療を改革するなど、土台無理な話です。他者を変えることなど、そもそも誰にもできないのです。変えることができるのは、自分だけです。
 

明るい未来を創造するために

日本は今、世界でも前例のない超高齢社会へ向かいつつあります。このまま日本が沈下していくか、復活していくか。それは、国民が、健康や医療にどう向き合うかで決まると私は思います。未来は、私たち一人ひとりにかかっているのです。みなさんも、同じです。
 
いま起こっていることに、目を向けてください。自分で考え、覚悟と勇気をもって、決断してください。行動してください。自分で自分の生き方を狭めないでください。可能性を諦めないでください。
 
一人ひとりが行動しないと、社会は変わりません。いま、自分が行動できるか、どうか。日本の将来、そして世界の未来は、それにかかっていると思います。
 
みなさんの勇気ある行動を、切に願う次第です。

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“心を使って人間という生命体を整える”、癒しの人間学「心整体法」の入門書。整体に興味がある方はもちろんのこと、生き方や働き方に迷いや悩みがある方に、ぜひお読みいただきたい整体読本です。もちろん、何をやっても治らない、頭痛、めまい、動悸、過呼吸、不眠、慢性疲労、自律神経失調症、起立性調節障害、不安障害、パニック発作、うつなど、原因不明の不快症状や心の病で苦しんでおり、わらにもすがりたい気持ちで、改善の道を探しておられる方にも、きっとお役に立てる内容だと思います。
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