整体院の現場には、日々、いろんな方がお見えになります。
私共では、お一人おひとりに丁寧に向き合い、寄り添うことを大切にしております。
肩こり、頭痛、めまい。
私たちはつい、そんな言葉でくくってしまいがちですが、そんな簡単なものじゃない。
人は、肉体があり、心があり、感情の波があり、生きています。
痛みや症状は、それらすべての総和です。
一人ひとり、つらさも、痛さも、症状も、原因も異なる。
同じ人であっても、日によって状態が違う。
だから、ひとつの言葉でくくってはならない、決めつけてはならない。
経験を重ねれば重ねるほど、それを痛感いたします。
ゆえに、本当にその人のことを思うと、冒頭のような対応にならざるを得ない。
特に最近は、複雑な症状の方が多いと感じます。
思いつくままにあげてみるだけで、次のような症状があります。
これらを複数併発している人が、ほとんどです。
– 慢性的に激しい頭痛がある
– 肩、首のコリがひどい
– 背中や腰に鉄板が入っているよう
– めまいがする(回転性、浮遊性)、立っていられない
– 喉を締められるような感覚がする
– 冷や汗が出る
– 動悸がする
– 身体の一部が震える
– 緊張する場面ではないのに、脈が速くなる
– 血圧が激しく上下する
– 立ち眩みがする
– 顔が火照ってならない
– 手足が異常に冷える
– 耳鳴りがする
– 吐き気がする
– 下痢が止まらない
– 胃液がこみあげてくる
– 微熱が下がらない
– 過呼吸を起こす(息が苦しくなる、出来なくなる)
– 生理不順がある
– 外出ができない、人に会えない
– 人の多いところに行けない
– 満員電車に乗ると、パニックを起こす
– 情緒が不安定である
– 理由もなく、常に不安感がある
– 理由もなく、突然激しい恐怖感にとらわれる
– 常にイライラしている
– 理由もなく悲しく、涙が出てくる
– 眠れない、すぐに目が覚める
– 抑うつ状態が続く
– 趣味や行楽などが、楽しめない
– 頭が真っ白になり、何も考えられない、仕事ができない
病院へ行くと、自律神経失調症と片付けられる症状です。
原因や治療法がわからず、途方に暮れている方が非常に多いようです。
痛みや症状は、結果です。
結果には、必ず原因があります。
その原因を探り、断たないと、痛みや症状は治癒寛解しません。
そのため、初回セッションでは聴き取りに時間をかけます。
30分くらいは、かけるでしょう。
原因は、姿勢、生活習慣、仕事の内容、家庭の状態、親子関係、職場の人間関係、食事、人生経験、価値観、思い込み、感情の起伏、口癖、胎児の記憶、出生の状態、前世等々、非常に多岐に渡ります。
すべて聴き取ることは不可能ですし、わからないこともあります。
それゆえ、私はその人の現在をありのままに感じ取ることに、意識を集中をいたします。
初回のセッションでは、せいぜい3~5つくらいの原因を推測するに留まります。
その上で、どのようにして治癒寛解に導くか、仮説を立てます。
それをご説明し、ご納得がいただけたら、初めて施術に取り掛かります。
施術は、外見的に同じに見えても、やっていることは人によって異なります。
その人の身体(いのちと言ってもよいでしょう)に訊き、対話しながら、触れる箇所、触れる圧、牽引の強さ、動かす速度などを微妙に調整します。
どう調整するかは、私の職人としての「勘」としか言えない部分です。
少し話がそれますが、私は単に身体に触れているとは考えておりません。
いのちそのものに触れさせていただいていると考えております。
毎回、謙虚な気持ちで、敬意と愛情を持って、いのちに向き合い、関わらせていただく。
そんな姿勢を大切にしております。
さて、施術時間は、15分前後です。
もっと短い場合はありますが、それ以上に長いことは滅多にありません。
施術は、ごく微弱な刺激しか与えません。
基本は仰臥位(仰向け)、伏臥位(うつ伏せ)の体勢をとっていただきます。
それが無理な方は、座位でも、立位でも施術できます。
ほとんどの方は「何をやったか、わからない」とおっしゃいます。
中には「こんなものでいいの?」とおっしゃる方も多い。
でも、“こんなもの”でないと、ダメなのです。
それがなぜなのかは、また稿を改めてご説明したいと思います。
施術後には、どう感じたか、心身の状態が何か変化したかをお尋ねします。
正直に、お答えいただきます。
その返答の仕方や内容も、治癒寛解のための大切な情報です。
最後に、どのような考えで、どのようなことを施したのか、本日のまとめをします。
その上で、今後、治癒寛解に向けてどのように取り組むか。
どのようなペースで通えばよいか、生活において何に注意をすればよいのか。
そのような内容を提案させていただきます。
次回のご予約を強要することはいたしません。
初回のセッションで「合わない」とお感じになったら、それはそれで仕方ありません。
正直におっしゃるよう、お願いしております。
なぜなら、治癒寛解で何より大切なのは、本人の心だからです。
本人が「ここでなら治る」と思わない限り、絶対に治らないと思うからです。
ただ、遠方から来られた方や、ご家庭やお仕事の事情で次回の日程が確定しにくい方以外は、ほぼすべての方が、次回はいつ来ればよいか、尋ねてこられます。
早く治りたい、よくなりたい、その一心だと思います。
また、日によっては早々に予約が埋まり、ご希望に沿えない場合もあるからです。
あとは、お会計をして、資料をお渡しして、終了です。
どのような資料をお渡しするかは、また稿を改めてご説明いたします。
ご希望があれば、その際に、次回のご予約をお取りいただきます。
会計や次回予約は、アシスタントである森 亜紀子が担当いたしますが、その際に、女性目線で、私とは異なるアドバイスをすることもあります。
彼女自身、大きな不調で苦しみ、当院で治癒寛解した経験を持っています。
ゆえに、よりお客さまの立場になって、物事を考えることが出来るのだと思います。