どのような症状か
約半年前から、右目の奥やこめかみが頻発に痛くなる。
会社帰りにたまに眩暈が起こるため、眼科、脳神経外科、耳鼻科等で検査してもらうが異常なし。
肩凝りと過労からだろうと診断を受け、一時期退社時間を早くすることで症状は一旦治まる。
しかし、忙しいことから以前の生活に戻り、眩暈がほぼ毎日起こるようになった。
その他にも、仕事中無意識のうちに噛み締める癖があり顎や首が痛くなることが多かった。
約1ヶ月前に、突然動悸、冷汗、呼吸がしづらくなるといった発作、強い不安感が起こり、休職することになった。
内科から心療内科を勧められ、自律神経失調症、パニック障害、軽い鬱と診断され薬を処方されたができる限り飲まないようにしている。
現在は、実家に戻り、自宅療養中。
徐々によくなってきてはいるが、いまだ強い不安感がある。
また、首の違和感とコリがとれず喉が詰まる感覚がある。
見立て
自律神経失調症は、真面目な方ほど陥りやすい。
間違いなく、全身の筋肉が過緊張状態にあると見立てる。
施術と指導
標準調整にて、全身の緊張を解いていく。
それに加え、さまざまな思い込みで、自分自身を縛り付けている可能性が高い。
対話をしながら、それらを一つひとつ解除するように導く。
経過と結果
初回において、症状が生じている原因を詳しく説明した。
その上で、どのようなステップや計画で治癒寛解に向けて取り組むかを説明した。
10回目まで、週に1~2回のペースで施術に通っていただく。
その結果、初回来院から2ヶ月半後には、ほとんど発作が起こらなくなる。
以降、月に1回、2~3ヶ月に1回のペースにする。
初回来院から半年後には、一人で遠方へ旅行できるくらいに回復する。
西田よりひとこと
初期の頃は一進一退があったし、これでよくなるのか不安だったと思います。
信じて通ってくださったので、早くよくなったと思います。
この方の場合、勤務の状態が尋常ではないくらい過酷でした。
これでは、おかしくならない方がおかしい。
でも、渦中にいる人間は、必死でやっているから、それに気付けない。
甘えてはならない、つらいのは自分だけじゃない、他の人も頑張ってるんだ・・・
そんな思いで、頑張り続けられました。
その結果、ついに身体が悲鳴をあげ、どうしようもない状態に陥りました。
初回から半年後に、メンテナンスのために訪れた時に、しみじみと次のようにおっしゃっていました。
「本当につらかったし、苦しかったけど、あの時倒れなかったら、いったいどうなっていたか、わかりません。このような経験をして、自分にゆっくり向き合うことができました。生き方を見直すよいきっかけとなりました」
つらい症状に、どう向き合うか。
それによって、人生の豊かさが大きく違ってきます。
そのお手伝いができればと、常に思います。
私も、たくさんのことを学ばせていただきました。
ありがとうございました。