【蔓延する心の問題は「ゆる体操」で解決できる!】
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私は40歳前後の会社員時代に心を病み、うつ状態に陥りました。人生に絶望し、ひどい時は「死にたい、消えたい」と思い詰めながら、日々を過ごしていました。そんな私を救ったのは、医師でも薬でもなく、また心理療法やカウンセリングでもなく、合氣道探究と武術稽古、そして高岡 英夫師が実践提唱する「ゆる体操」でした。
この経験と気付きが、「ゆるめる整体(=自律神経整体、当時の回復整体「からだのリセット療法」)」と出会い、脱サラし、整体を生涯の仕事にする確信と決断へとつながりました。その想いを再確認するために、当時読んだ高岡 英夫師による『蔓延する心の問題は「ゆる体操」で解決できる!』の冒頭文をそのまま引用、転載します。
※本投稿のきっかけを作ってくれた、広島県呉市在住の整体塾認定講師である岩野 孝弘先生に深く感謝いたします。
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はじめに
私は二〇代のころから、教育者として、また研究者として、何万人という日本人の体に触れてきました。ヨガや武道を指導し、あらゆる身体の治療法を研究する過程においてです。そうして、現代日本人のほとんどが年齢に比べて“体が固まっている”という事実を発見しました。
子どものころには”ゆるんだ”自由な体なのに、加齢と環境要因によって固く縮こまり(これを「硬縮」と呼んでいます)、運動能力も、身体能力も落ちていくのです。
ある程度は自然でやむをえないことですが、現代の日本人は、この硬縮が著しく若年化して起きています。
こうした状況を改善するために、研究を重ねて開発したのが「ゆる体操」です。これは「プラプラ」「モゾモゾ」などという擬態語を発しながら、体をさすったりゆすったりすることで、体に負荷をかけずに、筋肉・関節や内臓・血管などを「ゆるめる」ことを目的としています。
一見すると体操ともいえないような簡単な動きですが、効率よく全身のすみずみ、さらには体幹の深層部までを解きほぐし、ゆるめることができるように詳細な医科学的工夫が施されています。
この「ゆる体操」は、スポーツ教育の現場でも大きな成果を上げています。一例を挙げれば、岡山の関西高校ボート部では、トレーニングに「ゆる体操」をとり入れたところ、体格的に屈強でない生徒までもが能力を飛躍的に伸ばし、朝日レガッタ史上初の高校三連覇をして、さらには日本史上初の少年男子舵手つきクオドルプル競技の国体四連覇という快挙をも成し遂げたのです。
また、大学や医療機関の注目も集め、寝たきりの老人が「ゆる体操」を発展させた「寝ゆる」を行ったら症状が劇的に改善し、起き上がって動けるようになった、などという症例もあります。
そしてさらに、私の体操教室に通ったり、「ゆる体操」の指導員に指導を受けた一般の人から、興味深い報告がなされるようになりました。
それは、「ゆる体操でうつ症状が改善した」「子どもの問題行動が収まった」など、心の問題までもが解決されたという事例です。
心の問題までいかなくても、「ゆる体操をはじめて性格が前向きになった」「脳の不調が改善したことで仕事も波にのり、思いもしなかった出世をした」などという人なら、本当に数えきれないくらいいらっしゃいます。
つまり、「体をゆるめて」より高い身体性を獲得することで、精神面でも高度な伸張が見られることが、数々の事例によって証明されたのです。
現在の日本人の体はかつてないほど“固まって”います。日本人全体の身体が硬直化し、筋肉や関節が縮こまり、内臓や循環系が衰える傾向にあります。こうした衰えて固くなった体に起因する最大のトラブルは、蔓延する「心の問題」だといえます。
最近では、昔の常識では考えられないような凶悪な犯罪が、新聞やテレビを連日賑わせています。些細なことで逆上し、簡単に、本当に簡単に人を殺してしまったり、あるいは動機不明の、不可解な殺人事件も後を絶ちません。
私たちの生活レベルでも、まったくもって傍若無人な人間があふれていることに異論はないでしょう。通行の邪魔になるところでもおかまいなしにしゃがみ込んだり、赤倍号の横断歩道で、車がきていても知らん顔でノロノロ渡って行く若者などはその典型。他者への配慮や思いやりに父け、物事の背景に思いをめぐらせる能力に失けた、即物的、自己埋没型の人間が増えています。
一方で、こうした社会に神経をすり減らし、「心の病」を抱える人も急増しています。うつ病や心身症がこれほど流行った時代というのは、これまでなかったでしょう。
いったいどうして、日本人はこんなにも精神のバランスを欠くようになってしまったのでしょうか。
私の長年の研究から導かれる原因は、もはや明らかです。それはつまり、ストレスや運動不足などの環境要因によって体が硬縮し、「体のゆるみ」を失った結果、「心のゆとり」も失ってしまったからなのです。
現代人は一様に縮こまって姿勢が悪くなっています。若い人でも背筋が伸びず、足を引きずるように歩いています。こうした姿勢は知らず知らずのうちに内臓を圧道し、さまざまな疾患をはじめ、肩こり、腰痛などを引き起こします。そればかりか、筋肉や内臓が衰えて縮こまった体で生活していると、やがては精神までもが萎縮していきます。固まった体には、もはや他者を思いやるゆとりも、ストレスを受け止めるだけの余裕もないのです。
人間の体と心には、非常に深いつながりがあります。体の柔軟性を失った現代日本人は、心の柔軟性もなくし、ストレスに対処できなくなっているのです。
本来、こうした身体の硬縮というのは、老化にともなう現象でした。
老化現象である体の硬縮が、現在の日本では前倒しで起きています。子どもも例外ではありません。成人病が子どもにまで現れるようになったのは、その証左といえます。
本書では、子どもも大人も、現代人がいかにして自由な体を失い、心までも硬縮させていったのかを検証し、また体を通して「心の問題」を解決する手立てとしての「ゆる体操」の有効性を述べていきたいと思います。
一人でも多くの方が伸びやかな体と精神を取り戻し、輝きに満ちた人生を歩む一助となれば幸いです。
二〇〇八年一月 高岡 英夫

