【本物との出会いで人生が変わる】
今月末、8月30日(日)に、山梨県から保坂 浩輝 さんをお招きして、お話会を開催いたします。現在、参加者を募っておりますので、ぜひイベントページをご覧ください。
以下、このイベントを開催する私の想いを綴ります。かなり長いので、時間のある方だけお読みください。
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保坂さんとご縁をいただいたのは、今から7年前、2013年のことです。きっかけはFacebookです。私の活動に興味を持ってくださり、関西へ出張したついでに、整体院へお立ち寄りくださったのです。
たいへん失礼ながら、最初は「ちょっと変わったおみやげもの屋さん」という認識でした(笑)。なぜそんな人がわざわざ私に会いに来るのだろう?と不思議でなりませんでした。
整体院に来られた保坂さんは、いきなり「たとえばこれなんですが…」と言いながら、胸ポケットから、木でできた小さな折りたたみのヘアブラシを取り出されました。
そして、そのブラシの素材やどう作られているのか、どのような効能があるのかを話し始められました。初めて耳にすることばかりであり、私はグイグイ引き込まれました。
他にも、いろんなお話をしてくださいました。
日本独自の伝統技術がいかに多種多様で素晴らしいか。それら技術を駆使した生活用品は、機能的に優れているだけでなく、いかに健康や自然環境への配慮がなされているか。今を生きる私たちの生活はどうなっているか。などなど…
すっかり魅了された私は、山梨県甲府市にある保坂さんのお店に行ったみたい!と強く思うようになりました。そして、数週間後にお訪ねすることとなりました。
訪れた保坂さんのお店、和のセレクトショップ「日本の匠と美 ほさか(当時はライブ工房ホサカ)」はまさに宝の山でした。
一見、何の変哲もない生活用品の数々は、世界でも類のない極めて高い技術をもって作られており、高い機能性や耐久性を持ちつつ、珠玉の芸術品と呼んでも過言ではないほど美しいものばかりでした。
しかし、かつての日本は、一般庶民がこのような芸術品を当たり前に使って、生活をしていたのです。彼らが営んでいた社会は、極めて平和でのどかであったと伝えられています。そして、それは自然と調和した質素で丁寧な庶民の暮らしが支えていたのです。
その頃に日本へ来訪した多くの外国人たちは、当時の日本の社会を「これぞ理想郷」と讃えたそうです。それと同時に、彼らは日本人の礼儀正しさや親切さ、精神性や教養の高さ、身体能力の高さに驚嘆したと伝えられています。
ところが、明治維新以降、日本には西洋の文明や思想が怒涛のごとく流れ込んで参りました。日本は、欧米に追いつくべく、新しい文化や技術、あるいは生活習慣を積極的に取り入れるようになりました。
おかげで生活は便利で快適になりましたが、その一方でかつての日本人らしさが失われていきました。それが本格的、意図的に行われるようになったのは、数度の戦争を経た後のことです。
激しい爆撃を受け、二度の原爆を落とされた日本の社会は、壊滅状態となりました。それでも、日本人らしい勤勉さと屈強さをもって、驚異的な復興を遂げ、先進国の仲間入りをはたしました。
それはそれで素晴らしいことではありますが、そこには罠が仕掛けられていました。経済的規模と効率を最優先させる競争社会は、かつての日本人らしさをどんどん奪っていきました。
日本人は、素直で勤勉な性質を逆手に取られ、政治、産業、教育、医療など、あらゆる分野で自らを愚劣化させていきます。その結果、モノやサービスが溢れ、表面的には豊かで便利になりましたが、社会から礼儀正しさや思いやり、良心や倫理観が消えていきました。
利己主義、唯物主義、拝金主義、享楽主義が蔓延し、生活が苦しい人が増え、10万人を超える人が自ら命を絶つ(公式発表は2万人ですが、それは遺書のある人のみ)という、異常な社会となりました。
大量生産と大量消費を大前提とする経済社会は、常に新しいものを世に送り出す活動を止めることができません。その結果、モノを大切にしない、使い捨ての文化が助長されました。
そのため、永続性や自然環境を大切にする、日本の伝統技術を使った生活用品は、見向きもされなくなりました。その結果、素晴らしい技術を伝承する職人さんが激減し、本物の生活用品がどんどん市場から姿を消しつつあります。
昨今の新型コロナウィルス騒動は、その総仕上げといった段階でしょうか。私たち日本人は、自らの意志と手で、大切な宝物を永遠に葬り去るという愚行を行っていると思えてなりません。
そのような中、保坂さんのお店は30数年前の創業以来、本物を作る職人さんと生活者をつなぎ、本来の日本の素晴らしさを伝えることを徹底して行って来られました。
そのような文化的活動を商売ベースにのせるのは困難を極めたことと拝察いたします。しかし、それを断固として実践された保坂さんのご両親(故人)、そしてそれを受け継ぎ、より大きな動きにすべく努力を重ねておられる保坂さんには、本当に頭が下がる思いです。
心より敬意を表する次第であり、三年前に上梓された初めてのご著書「八方よしを目指して」には拙文を寄稿させていただきました(お話会当日にも販売されることと思います)。
先が見えない混沌とした社会ゆえに、そんな保坂さんのお話をぜひ多くの人に聴いていただきたいと願います。滅多に触れることのできない本物の生活用品の数々にも、ぜひ触れていただきたいです。
8月30日、皆さまとご一緒し、保阪さんのお話を聴きながら、楽しいひと時を過ごせることを心待ちにしております。
本物との出会いで人生が変わる
一燈を提げて暗夜を行く
