【GWが終わる……】
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ゴールデンウィーク、黄金の一週間とはよく言ったものだ。40歳過ぎのサラリーマン時代、会社へ行くのが死ぬほど苦痛だった私にとっては、まさに黄金の一週間であり、それが終わることは死ぬほど辛かった。一生のお願いだから一週間前に時間を戻してくれ!と天に懇願したが、叶うはずもなかった。
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サラリーマン時代は、よほどのことがない限り、GWは1〜2日の有給休暇を取得し、必ず九連休にした。そして、子どもが小学生の頃は、家族連れでキャンプに出かけた。渋滞や混雑を避けるため、連休冒頭の1、2日は買い物や準備に費やし、最後の1、2日は休養と道具メンテナンスに充て、中盤の5〜6日をキャンプ場で過ごした。
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なぜキャンプへ出かけたのか。家族と楽しく過ごすのはもちろんであるが、私の場合、自分を取り戻すことが一番の目的であった。なぜなら40歳前後の頃、私は「うつ」状態に陥っていたからだ。かろうじて会社へは通っていたものの、冒頭に述べた通り「死にたい」「消えたい」と思い詰めるほど、心を病んでいた。
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そんな私にとって、整備されたキャンプ場であっても、山や海などの自然を直に感じる環境の中で、ある意味不便な非日常を過ごすことで、自分をリセットしていたのだと思う。家族が寝静まった後に、大型の椅子やコットに身を預け、夜通し焚き火と酒を楽しみながら、夜空を眺めていることもあった。
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しばしば私は、夜空に向かって必死で祈っていた。「お願いだから教えてください」「私はいったい何者なのですか?」「何のためにこの世に生まれたのですか?」「これから何をして生きていけばいいのですか?」「私が歩むべき道はどこにあるのですか?」と……でも、夜空からは何の返答もなかった。
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GWにキャンプへ出かけたのは、2006年が最後だった。翌2007年は、子どもたちが大きくなったり、私が怪我をしたりでキャンプは諦めた。その後2008年の正月に、私は天から新たな道への導きを受けた。それが、キャンプでの願いとどう関係するかはわからないが、答えを求め続けていたことに、大きな意味があったと思っている。
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今は、GWにキャンプへ出かけることはしない。もし行くのなら、平日の閑散期を選ぶようにしている。GWは世間の行事に過ぎず、今の私は毎日が黄金のような日々である。困ったこともある、辛いこと、苦しいこともある。もとより日本という国の将来は、絶望的である。しかし、私はこれからも黄金の日々を送り続けるだろう。

2004年のGWに出かけた、岡山県の「吉井竜天オートキャンプ場」。

2005年のGWに出かけた、岡山県の「蒜山高原キャンプ場」。


2006年のGWに出かけた、京都の「久多の里オートキャンプ場」。

