【命の力を信じる生き方】
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私は時おり、セッション中に涙を流す。昨日も、ある女性とのセッション中に、不覚にも涙を抑えられなくなった。
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その女性は、20年以上にもわたり、原因不明の深刻な不快症状で苦しんで来た。
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頭痛、めまい、全身のコリや痛み、吐き気、不眠、便秘、下痢、慢性的な疲労感や倦怠感、抑うつ症状、不安感や焦燥感…
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身体が、思うように動かない。自分の身体が、自分のものでなくなっていくような感覚。誰にも理解されない辛さ、苦しさ。
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身体に鞭打ち、頑張って仕事を続けたが、やがてそれもできなくなった。
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いくつかの病院や診療所へ通ったが、一向によくなる兆しは見えない。症状は長引き、むしろ悪化しているように感じる。
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「私、よくなるのでしょうか?」
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不安になって医師に尋ねても、返答はない。医師は、話もよく聴かず、身体に触れもせず、ただ症状に対する薬を処方するだけであった。症状はまずます悪化し、不安が増すばかりであった。
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どう考えても、治そうとしているように思えない。そう言えば、病院に通院して治ったという人にお目にかかったことがない。そんな話を聞いたこともない。
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「私は、一生このままなのか?ずっとこの苦しみを抱えて過ごさねばならないのか?」
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絶望し、生きていても仕方ないと思った時に、医療以外の道があることを知った。いくつかの治療院を転々とした後に、藁にもすがる気持ちで、私のところを訪ねて来られた。
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2回目のセッションを受けた後に、身体に大きな変化があった。かつて経験したことのないような酷い苦痛が、彼女に訪れたのである。
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歩くことができない、起き上がることさえ大きな苦しみを伴う。だから、整体院へ足を運ぶことができない。
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何度か、辛さ、苦しさを訴える電話を受けた。30分くらい、話すこともあった。
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どのようなものであれ、変化は改善の兆しである。身体が整体施術に反応し、治癒や修復に向けて、活動を始めた証拠である。
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だから、私にはわかる。彼女の苦しい症状は、必ずよくなると。
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その事実を告げ、今は静養し、回復を待つように伝えた。でも、もう私のところには来ないかも知れないな、とも思った。今までに、そんな人が何人もいたからである。
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約三週間後、彼女は再び来てくれた。症状は、相変わらずであった。むしろ、最初に来た時よりも、辛いようである。
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しかし、明らかに表情と発する言葉が変わった。彼女は、辛い、苦しいだけでなく、次のような言葉を発するようになったのである。
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「今まで、自分が身体にどれほど酷い仕打ちをしていたか、それがわかりました」
「本当に申し訳ないことをしたと、思えるようになったんです」
「それでも頑張ってくれている身体に対して、本当にありがたいと思えるようになりました」
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決して口先だけではない。そうでないと、これほど辛い症状に耐えられるわけがない。
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昨日のセッションで、彼女は「いま私は、希望をもって生きています」と言ってくれた。私はその事実に感動し、ありがたくて、思わず涙があふれてきた。
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希望は、どこか遠いところにあるものではない。誰かに与えてもらうものでもない。
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希望は、自分の中にある。それに気付くか、気付かないかだけの差なのである。
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私たち整体師の仕事は、その人の中にある希望の灯に気付いてもらい、どうすればその灯が輝きを増すのかを考え、そのお手伝いをすることである。そのために全身全霊を傾け、最善を尽くすことが、仕事の喜びの源泉である。
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希望とは、「命の力」である。それはつまり、すべての症状を根治へと導く源である。さらには、最高の人生を送る糧である。
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命の力は底知れず、とても人智の及ぶものではない。その厳然たる事実を知ること。実は、それが整体師修行の肝要でもある。
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さて、彼女は、当分、一進一退を繰り返すだろう。完治まで、それなりに時間もかかるだろう。辛さのあまり、心が折れそうになることも、何度かあるだろう。
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しかし、私はあきらめない。彼女が「命の力を信じる生き方」の素晴らしさを実感し、力強く、幸せな人生を送ってくれるまで、全力を尽くす所存である。
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また、同様の苦しみを抱えて生きている人は、決して少なくないと思う。一人でも多くのそのような人に、私たちの取り組みを知らせるべく、活動を続けて行きたい。
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