「手を育てる」
整体師にとって、手はいのちとも言える大切なものです。
特に私共の整体法はたいへん繊細な手技療法であるゆえ、手の果たす役割は非常に大きい。
私たちは、手からたくさんのものを伝えます。
また、手からたくさんのものを受け取ります。
その無限とも言えるやり取りの中で、心と身体が反応し、変化します。
できることなら、お互いが幸せでいたいものです。
私が最初に手ほどきを受けた合氣道の師範は、
「思いやりをもって相手に触れること」
と、繰り返し教えてくださいました。
なぜ武道なのに、思いやりなのか。
当時は、師範の言葉の意味が、よくわかりませんでした。
しかし、いまとなってはよくわかります。
そして、当時の稽古経験が、今の仕事に大いに役立っています。
整体を生業としたいなら、手を育てることが必須です。
それをロクにしないで開業するのは、道具を持たずに大工をするようなものです。
当たり前のことながら、手は単独で機能するわけではありません。
手は全身とつながっており、心ともつながっています。
だから、手を育てるには、真心を込めて、かつ全身全霊を傾けて行うことが必要です。
ひたすら施術経験を積むこと。
人に触れること。
手を使う動作や所作を丁寧に行うこと。
その積み重ねの中でしか、手は育ちません。
いくら知識を頭に詰め込んでも、実践なしに手を育てることはできません。
手は、日々育ちます。
一生、育ち続けます。
今日も、この仕事に没頭できることを心から幸せに思います。
ありがとうございます。

