【本当に欲しいもの】
不謹慎にも正確な日付を覚えていないのだが、2008年の今頃、私は24年間勤務した会社を辞め、整体師として独り立ちをした。様々な束縛や鎧を外されて、非常に解放的になった反面、収入や信用の基盤を失ったことによる大きな不安定感もあり、非常に複雑な気持ちであったことを覚えている。
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当時、47歳。長男は高校一年生、次男は中学二年生。これからいくらでもお金がかかる時期だ。35歳の時に新築した自宅は、まだ20年近くローンが残っていた。そんな時期に、なぜこのような無謀とも言える決断をし、実行したのか。ほとんどの人が、理解に苦しむことと思う。
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答えは「本当に欲しいもの」があったからである。本当に欲しいものとは、一言で申し上げると「自由」である。自分が大好きなこと、心から信じていること、生涯かけて探究したいこと。残りの人生は、それに全ての時間とエネルギーを注ぐ自由が、どうしても欲しかったのである。
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人間、本当に欲しいものがあれば、何とかして手に入れるのである。そこに、才能も行動力も、さらには努力も必要ない。本気で欲しいと心の底から思っているか、どうか。それが鍵だと思う。それさえ見つければ、何とかなっていくというのが、私が経験上、学んだことである。
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しかし、現代社会は「本当に欲しいもの」がわからなくなっている人が非常に多いと感じている。それがわからない限り、生き辛さからは解放されない。ゆえに、それを探し、見つけるお手伝いをするのが、整体の仕事であると考えている。最初の手がかりは、「身をゆるめる」ことである。
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添付の写真は、2008年7月23日、お世話になった整体学校がある静岡県の焼津港で撮影した朝日である。この朝日を眺めながら、これからどのように生きていくのか、自分と対話しながら考えていたことを覚えている。随分昔のようで、つい最近のようで、不思議な感覚である。
本当に欲しいもの
整体即人生、人生即整体
