整体とは、人間を自然に還すこと。
そう申しても過言ではないと、私は考えている。
心にせよ、身体にせよ、痛みや不調の大半は、自然からの乖離に起因する。
多くの日本人は、人工物や工業製品に囲まれ、不自然な食べものを摂取し、特定の者の利益ために作られた社会システムや制度に縛られて暮らしている。
これでは、病気にならない方がおかしい。
何よりも大切なのは、自然に還ることだ。
かといって、即座に生活の場を変えることはできないし、現状の社会システムから逃れることもできない。
しかし、そのような中でも、自然に還る方法はいくつもある。
そのひとつが、私たちの整体である。
筋膜や筋肉に働きかけ、自律神経のバランスを整え、体液循環を回復させる。
姿勢を整え、神経の交通や呼吸を健正化させる。
それにより、身体は本来の自然な状態に近づいていく。
心身一如、身体が自然に近づけば、心も自然に近づく。
逆に、心が自然に近づけば、身体も自然に近づく。
痛みや症状は、その過程において、自然に消滅していくものなのだ。
施術者である私が自然に還るために、励行していること。
その代表が、武術稽古である。
日本伝統の武術は、いのちの自然に従うことだと申しても、過言ではないと私は思う。
それと、もうひとつある。
それは、心を自然に還すことである。
大自然の中に、身を置いた時の感覚を思い出す。
すると、心は自然に還る。
人工的環境に囲まれた都会の喧騒の中でも、自然の息吹を肌で感じることができる。
父なる空、母なる大地は、いつもそこにいるのだから…
奇跡の大地セドナは、私の心の故郷である。
まだ二度しか訪れていないのに、行きたいというより、帰りたいという感じがするのだ。
セドナを思い出すだけで、即座に心は自然に還る。
細胞の一つひとつが喜び、呼吸が深くなり、体液とエネルギーが身体中をめぐるのを感じる。
整体、武術、セドナ。
一見、無関係のこれらが私の中でひとつになり、私にしかできない施術が実現する。
だから、施術をするたびに、私のいのちが喜ぶのだ。
毎日が、楽しくて仕方がないのだ。
今週も、この道を邁進できることに、心から感謝をいたします。
ありがとうございます。