規模と効率を求めない

仕事について

クリスマスの夜は、大好きなタイ料理を堪能することに。
行き先は、くずはの知る人ぞ知る名店「タイ食堂 パパイヤ」さん。

パパイヤさんは、カウンター9席のみの小さなお店。
オーナーシェフであるディアオさんの腕前は、プロ料理人が「関西一美味しいタイ料理」と絶賛するほど。
その彼が真心込めた料理には、いつも心癒される。

昨夜のクリスマススペシャルメニュー。
通常メニューとは異なる、手の込んだ特別料理ばかりである。
言うまでもなく、どれも絶品だった。

ディアオさんは、味が落ちる可能性があるものは、作り置きをしない。
オーダーを受けてから、材料を刻むところから始める。

味見をしながら、丁寧に、丁寧に、調理をする。
だから、一度にたくさんは作れないし、出来上がるまでに時間がかかる。

でも、そんなディアオさんのあり方と料理が、私は大好きである。
もっと広い店に移って、思い切り腕をふるって欲しいと思う反面、ずっと今のままでいて欲しいとも思うのである。

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規模と効率を求めること。
それが、必ずしもよいとは限らないと、最近、つくづく思う。

少なくとも私自身は、規模と効率を求める営みに疲れ果てた。
だから、サラリーマンを辞めた。
整体師という、前時代的職人の世界に、生きる希望を見出した。

教育、医療、食料、生活用品…
現代日本の社会は、ありとあらゆる分野で、規模拡大と効率向上が至上命題となっている。
経済最優先の流れの中では、それでよかったのだと思う。

しかし、よく観察すれば、喜んでばかりいられないことに気付く。
過剰で不要な機能やサービスが増える反面、品質は劣化。
競争が激化し、従事する者が疲弊する一方。
その結果、幸せを感じる人が、極端に少なくなってしまった、日本という国。

我々職人の世界にも、規模と効率を求める波は怒涛の如く押し寄せる。
その波にうまく乗る者も、少なくない。

しかし、私はあえて乗らない。
自分でも、頑固で不器用とは思うが、自分の心の平安を最優先させる。
これからも、本当に大切なことを、面授、手渡しで伝えたい。

そんなことを考えた、クリスマスの夜だった。

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