希望の光

仕事について

昨日から、BRM療法のセミナーに参加しています。

BRM(Bone Rhythm Moment=骨律動)療法は、吉田邦夫先生が考案されました。
脳脊髄液循環に同期する骨律動を利用して、筋肉・筋膜の緊張を解除し、骨格の歪みを補正し、そこに横断する神経機能の健正化をするものです。
急逝慢性の運動器疾患以外に、脳神経由来のさまざまな症状(先天性疾患随伴症状、自閉症、運動遅滞、言語遅滞、学習障害、癇癪発作等)に有効です。

セミナー冒頭に、新たな症例の紹介がありました。

ひとつは、脳脊髄液低下症です。
これは、交通事故が原因で引き起こされることの多い症状です。
今般の患者さんは、7年前の交通事故が原因となりました(ただし、医療はその因果関係を認めないそうです)。
右半身麻痺の他、全身の耐え難い激痛に見舞われ続けておられるそうです。
さまざまな医療処置を施したが、まったく治癒の見込みなし。
来院の際は、車椅子だったそうです。
しかし、1回の施術にて、通常に近い歩幅での歩行が可能になった。

もうひとつは、生後6か月の女の子の赤ちゃん。
出産時に、へその緒が首に巻き付き、その後遺症で顔面右半分が麻痺。
これも、1回の施術で、通常に戻ったそうです。

いずれも、1回のみの施術ゆえ、今後の経過観察や継続施術が重要です。
しかし、たった1回で劇的な変化があった。
そのことが、患者さんやそのご家族にとって、どれほど大きな希望の光となるか、はかり知れません。
どのような病気、症状であれ、希望を持つこそが治癒の最大の鍵なのです。

吉田先生は、ご自身の経験をもとに、BRM療法を考案、開発されました。
事故が原因となった、耐え難い痛み、症状。
あらゆる治療法を試したが、まったく効果がない。
ついには医師から見放された。
こうなったら、自分で何とかするしかない。
それがきっかけとなり、長い年月をかけ、開発してこられた療法です。

現在、吉田先生の治療院には、全国から患者さんがやって来られるそうです。
そのため、治療を受けるには、半年近く待たねばならないそうです。
耐えがたい痛み、症状で苦しんでおられる方を待たせることは、とても心苦しい。
もしかしたら、救える人を救えていないのではないか。

それならば、自分と同じことができる治療家を育てる以外にない。
そういう思いで、セミナーを開催されています。

吉田先生が長い年月をかけ、ご苦労をされながら磨き上げてこられた技術の粋。
それを手取り足取り、理解し、納得できるまで、心を尽くして、教えてくださいます。
それは、苦しむ人を救いたい一心からだと思います。

昨日のテーマは、「下肢」でした。
大腿骨頸体角の異常、大腿骨の内旋、膝関節の転位、下腿の外旋、腓骨の下後方転位、足関節の異常。
現代医学が完全に無視をしている、目にはみえないこれらの異常が、いかにさまざまな症状を招いているか。
それを解剖学的にご説明をいただき、それぞれに対応する手技を伝授いただきました。
たくさんの気付き、学びがありました。

優れた療法を学べることは、私たち施術家にとって、最高の幸せであります。
吉田先生は、患者さんだけでなく、私たち施術家にも、大きな希望の光を与えてくださっているのだと、改めて思いました。
吉田先生、そしてセミナーを主催くださっている皆様に、心から感謝する次第です。
ありがとうございます。

さて、今日も朝からセミナーです。
行って参ります。

<今日の写真>
施術中の吉田先生の手です。
複雑な足関節の骨のわずかな転位を察知し、調整する。
施術は、そっと触れるだけ。
BRMは、極めてやさしい療法でもあります。

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