自分の居場所

仕事について

会社員時代、ある日、上司から「西田さんの看板には、何て書いてあるの」と言われました。あなたは何屋なのか、何を得意とするのか、それがわからないという意味です。
 
非常に落ち込みました。最も痛いところを突かれたからです。
 
やりたいこと、目指すことはある。でも、制約や縛りの多い会社という組織の中で、どう表現すればよいのか、どう仕事として実現すればいいのか。それが、わかりませんでした。
 
ソツなく、無難に振る舞う。私には、それしか、出来ませんでした。よくないのは、わかっています。でも、それしか出来ない。
 
そこをズバリ突かれたのです。きみは、ぶら下がり社員だ。そんなことじゃ、これから生き残っていけない。愛情をもって言って下さったことだと思いますが、深く傷つきました。
 
居場所が、ない。言い換えると、そういうことです。人間にとって、最も辛いことのひとつではないでしょうか。少なくとも、私は辛かった。だから、心を病みました。
 
居場所を求め続けました。しかし、いくら探しても、会社の中では見つかりませんでした。
 
私が会社を辞め、整体師に転身したのは、それが最大の理由かも知れません。未経験の仕事、未知の業界、しかも初めての自営。困難や苦労は、会社員時代の比ではありません。非常に苦しいし、辛いが、心は病まない。居場所が、あるからです。
 
自分の居場所。それは、誰も与えてくれません。自分で見つけるか、作るしかない。
 
しかし、誰にでも、必ず自分の居場所があります。あきらめなければ、必ず見つかります。なぜなら、命があるからです。居場所があるからこそ、命を与えられているのです。そこに、例外はありません。
 
居場所とは、物理的な場所や社会的地位、あるいは職場や仕事に限りません。大切なのは、心の中に生きる希望があるかないか。希望が持てれば、自分の居場所は自ずと見つかると考えております。たとえ獄中にあっても、居場所を見つけられる幸福な人もいます。
 
整体院と、整体塾の仕事。それは、居場所を見つけるためのお手伝い。そう言っても過言ではないと、最近、たいへん僭越ながら、思っております。
 
<今日の写真>
朝の心身楽々堂です。春の陽光が、やさしく、心地よいです。東西の扉を開け放ったままでも、寒くなくなりました。春は、もう、やってきていますね。

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