PDAとは、Personal Digital Assistantsの略。今やスマホという呼び方が一般的で、PDAと呼ばれることはほとんどないようだ。PDAの元祖は、アップルコンピュータ(現Apple社)が開発したNewtonだと言われているが、現在多くの人が使っているiPhoneは、その末裔と言ってもよいであろう。
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思い返せば約30年前、私が最初に手にしたPDAは、シャープのZAURUS PI-3000だった。記憶容量は、わずか288KB。それでも、手のひらサイズの小さな端末に、大量の情報が格納できることに大きな魅力を感じ、それまで愛用していた茶筒のごとく肥大したfirofax(システム手帳)を手放した。
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その後、IBMのworkpad c3、CasioのCASSIOPEIA、SONYのCLIEなど、何台ものPDAを乗り換えた。当時は趣味の一つでしかなかったPDAだったが、そのおかげで情報のデジタル化とネットワーク化という社会の流れを身近に感じることができた。
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しかし当時は、PDAをネットワークにつなぐのは、ごく限られたマニアだけであったし、通信手段も特殊な携帯電話もしくはISDN回線を利用した。現在のように誰もが通信機能の付いたPDA(スマートフォン)を所有し、つながり合う世界など、想像もしなかった。
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さて今回、iPhone 8 → 14へ5年ぶりに機種変更した。懸念していたデータ移行は、これまた拍子抜けするほどあっさりと済んだ。最初は、そのゴツさに大きな違和感があったiPhone14だが、二日で慣れた。むしろ私の手には、これくらいの大きさがピッタリなのかも知れない(写真右が8、左が14)。
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PDAは、いわば翼のようなものだと思う。情報のデジタル化とネットワーク化によって、個人情報が抜き取られ、言動を盗聴や監視されているのは理解している。しかし、PDAのおかげで私の世界が大きく広がったのは事実だし、見たことのない世界へつながる希望をもたらしてくれているとも思う。さあ、最新のテクノロジーを使いこなそう。