脱サラのきっかけは「収入」だった

仕事について

今から15年前、2008年のお正月。私は友人から冒頭写真の本を紹介されて、非常に心がざわついた。「年収2,000万やて!?もしホンマやったら、会社辞めれるやん!」……整体には興味も関心もなかったが、これまでとは全く違う人生が垣間見えて、この本が頭から離れなくなった。

当時、私は47歳のサラリーマン。税込年収は1,000万円前後だった。決して高くはないが、低くもなかった。家族4人、贅沢はできないが、何とか生活はできた。しかし、私は常に不安と焦りを抱えていた。20年以上も会社に勤務していながら「俺はこれをやる!」という専門分野や強み、自信が全くなかったからだ。

いつ配置転換、子会社への出向や地方転勤、降格を命じられるかわからない。常に周囲の評価を気にして、上司からの呼び出しに怯える毎日。仕事に熱中できない無力感と罪悪感。まるで全身の皮を剥かれた因幡の白兎のように、心がヒリヒリと痛く、ついには「うつ」になった。

自分一人だけが家族や周囲の人たちから隔離されて、別世界へ閉じ込められたような感覚。自分が自分でない虚しさ、寂しさ、悲しさ。何をやっても楽しめない、心が休まらない。そんな日々を十年近く過ごした。いっそのこと「死にたい」「消えたい」とすら思っていた。

そんな時に出会ったのが、この本だった。この本に出会ってなければ、間違いなく今の私は存在しない。整体という素晴らしい道も知らずにいただろう。もしかしたら人生に絶望して、自ら命を絶っていたかもしれない。散々迷ったが、私は自分の直感を信じ、夢中で走り出した……

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そのわずか8ヶ月後、2008年8月、私は無謀にも会社を辞め、整体師として独り立ちをした。そして、その3ヶ月後の11月、現在の場所に拠点(店)を構えた。そう、本日11月23日は『心身楽々堂』の開店記念日なのである。

私の脱サラのきっかけは、熱い想いでも、高い志でもなかった。どうしようもなく息苦しく、生き辛い毎日から逃れたい、なおかつ生活できるだけの収入が欲しい。それが原動力となったのである。ただし、当然のことながら道は険しく、何度も何度も挫折しかけた。

15年はとても長いようで、あっという間でもあった。思えば、本当にたくさんの人に支えられ、助けられ、何とかやってこれた。改めてご縁のあった方々に、深く深く感謝する次第である。あと何年生きれるかわからないが、残る人生を、そして毎瞬毎瞬を、精一杯この命を尽くして生きたいと改めて思う。

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“心を使って人間という生命体を整える”、癒しの人間学「心整体法」の入門書。整体に興味がある方はもちろんのこと、生き方や働き方に迷いや悩みがある方に、ぜひお読みいただきたい整体読本です。もちろん、何をやっても治らない、頭痛、めまい、動悸、過呼吸、不眠、慢性疲労、自律神経失調症、起立性調節障害、不安障害、パニック発作、うつなど、原因不明の不快症状や心の病で苦しんでおり、わらにもすがりたい気持ちで、改善の道を探しておられる方にも、きっとお役に立てる内容だと思います。
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