【定年後ヒーロー】
“新型コロナが蔓延し、深刻な環境問題に直面する今、地球を救えるのは、豊かな経験、技術、そして時間を持つ定年を迎えた4000万人の日本の高齢者だ!〜危機の時代をのりこえるには、第2の人生をスタートする定年後の人々の生き方にかかっていると、熱く訴える警世の書”(Amazonの紹介文より引用)
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私は、今年11月に還暦を迎える(つまり、60歳になる)。12年前に会社を辞めずに勤続していれば、今年、定年退職をしているところであった…
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特技もない。卓越した能力もない。仕事で目覚ましく活躍した経験もない。誇れるような実績も残していない。若い頃から打ち込んだ趣味もない。ひたすら無難に、家族と過ごす小さな幸せと、“大手一流企業勤務”という虚構の社会的地位と、そこそこの収入を拠り所として生きてきた。そんな私に、どのような定年後人生が待っていたのか。想像すると、背筋が寒くなる思いである。
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定年後、どう生きるか。その答えが見つからず、40歳前後の頃から苦しみ、悩んでいた。会社の看板を外せば何もできない自分を、痛切に自覚していたからである。何とかせねばと焦るが、どうにもならない。大量生産大量消費を前提とする経済活動に加担することに、心底嫌気がさしていたからだ。水中で格闘するような、重苦しい無力感と疲労感を感じる日々。ついにはうつになり、毎日、死にたい、消えたいと思い、暮らしていた。
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そんな私であったが、50歳手前で、これまで興味も関心もなかった「整体」に出会えたのは、宿命であったと言っていいだろう。極めて臆病で、慎重な私が、経験も蓄えもなく、全くのゼロから学びを開始し、確たる見通しもないまま直感で会社を辞め、この道で生きていくという、無謀としか言えない大胆な決断をしたからである。きっと、生まれる前に約束してきたことがあったに違いない。
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だからだろうか。ここ数年、私が主宰する整体塾には、男女限らず、50歳前後の者が多く入門してくる。自覚しているかどうかは別として、皆、例外なく第二の人生を希望をもって生きたいと切実に願っているのだ。私自身が、整体を学ぶことでその願いを実現した実体験を持つゆえ、そこに共振共鳴して集まってくるのではないかと想像する。
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人生100年時代、50〜75歳頃を「白秋期」と呼ぶそうだ。まさに実りの秋、この時期こそが人生の収穫期であり、最も豊かで充実しているという意味である。その境地に至るためには、50歳前後をどう過ごすかが、非常に重要な鍵を握る。また、私たち世代が、どのような白秋期を過ごすかが、世界でも例がない超高齢社会である日本の未来を左右するといっても過言ではない。
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私が実践提唱する整体(=心整体法)は、一般に存在する整体とは、かなり趣を異にする。最も大きな違いは、“治療術”ではなく(その性質や効能は備えているが)、“人間学”と位置付けている点にある。自分という個性、自分がこれまで歩んできた人生、積み上げてきた経験をフルに活かしながら、新しい仕事を創造するための道具であり、自己の覚醒と成長によって、他者のそれらに寄与するための修行の道なのである。
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長堀 優先生がご紹介くださったこの本、著者である萩原 孝一さんは、私よりも10歳上である。人生の先輩が、この社会をどう眺めておられるのか、定年を迎える者や高齢者に対してどのようなメッセージを発しておられるのか。近々手に入る予定なので、とても楽しみである。
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いずれにせよ、世界中が混乱し、時代の大きな分岐点を迎えつつある本年、50歳前後の人たちが、「知命(=人間を支配する因果律を知ること)」と「立命(=それを操作して自分の運命を創造すること)」に目覚めることを切に願う次第であり、私はそのために全身全霊を傾けようと思う。
定年後ヒーロー
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