人は、この世を去る直前まで、成長を続けます。
特に心は、無限に成長を続けていくものだと思います。
では、心の成長とは何でしょうか。
ずっと考えていました。
先日、そのひとつの答えが思い浮かびました。
それは、
「大きさと小ささ、両方を知ること」
ということです。
たとえば、自分という人間を考えてみましょう。
私たちのいのちの営みは、精緻かつ神聖。
宇宙そのものといえるでしょう。
宇宙は無限の大きさと小ささから成り立っており、私たちの肉体はそれを内包しています。
また、思考は無限です。
私たちの脳力は、そのほとんどが使われずに一生を終えるそうです。
自分は、それだけ壮大なものであること。
それを知ることが、大きさを知るということです。
また、私たちの存在は、小さなものです。
いくら勉強しても、どれだけ経験を積んでも、たかが知れています。
世には、すごい人、素晴らしい人が山のようにいます。
どれだけ勉強すれば済むということはない。
常に勉強、一生が勉強です。
小ささを知るとは、謙虚であるということと同義です。
この大きさと小ささを、実感として知ること。
それが、心の成長の土台になるのではないかと私は思うのです。
私が感じるに、心が成長しておられる方は、自信と謙虚さが、自然に、無理なく同居しています。
これは、一人の例外もありません。
大きさを知らないと、卑屈になります。
小ささを知らないと、傲慢になります。
両極を知りながら、中庸でいたいと願います。
そう考えると、整体師の修行は、心の成長にもってこいです。
あるいは、心の成長なくして、整体師としての成長もないと言えるでしょう。
つくづく素晴らしい志事だと感じます。