政見放送とは「公職選挙法にのっとり、衆参両院議員・都道府県知事選挙の立候補者が、自己の政見を発表する放送」であり、政見とは「政治を行う上での見解・考え方」である。
この政見放送を視聴する限り、現与党の政見とは「事実に目を向けず、国民の声に耳を傾けることもなく、自分たちに都合の良い側面や数字だけを取り上げて、自己礼賛に終始し、国民を欺き続けること」と読み取れる。
パロディかコメディとも思えるほど、滑稽な内容と演出であり、尋常ではない違和感や気持ち悪さを感じる。
とは言うものの、それは今に始まったことではない。
驚くべきは、このような常軌を逸した政治家や政治団体が政権を持つことに反対しないばかりか、支持や礼賛する大人が一定数以上存在することである。
さらに驚くべきは、テレビしか観ない高齢者ならまだしも、ネットでいくらでも情報収集ができる若者や中高年たちの中にも、そのような人間が決して少なくないということだ。
そこにこの国の致命的な問題を感じ、亡国の危機感を募らせるのだが、そんなことを感じるのは果たして私だけであろうか。