添付の写真をご覧ください。昨日、整体院のお客さまが送ってくださった、息子さんの写真です。彼は、今年の4月に高校へ入学し、念願のアメリカンフットボールを始めました。先日、初めて試合に出たとのことで、その様子をお知らせくださったのです。元気な様子を見て、心から嬉しく思いました(写真掲載は許諾をいただいております)。
実は、彼は中学生の頃、「起立性調節障害(OD)」で苦しみ、一年以上、学校へ行けていませんでした。私の整体院へ初めて来たのは、彼が中学二年生の2月。その一年前、中学一年生の冬に、インフルエンザにかかったことをきっかけに体調を崩しました。なかなか体調が回復せず、ついには学校へ行けなくなりました。
朝、起きられない。起きても、ぐったりした状態。ふらつきや頭痛もひどい。しかし、夜になると元気になってくる。病院へ通っても原因がわからず、薬を出されるばかりで回復の兆しすら見えない。不登校が一年以上続き、希望がまったく見えず、悩みに悩み、途方に暮れている中、わらにもすがりたい気持ちで、私の整体院を訪ねて来られました。
それが大人であれ、子どもであれ、一年以上悩んでいる慢性化した症状の場合、回復に時間を要する場合がほとんどです。なので、初回セッション時に、必ず「最低、3ヶ月は通ってください」とお伝えします。身体が自らの力で準備を整え、症状の回復が自覚できるまでには、そのくらいの期間を要する場合がほとんどだからです。
彼の場合、一進一退という状態が続き、目立った回復はありませんでした。しかし、セッションを重ね、いろんな話をする中で、親子の心境(意識)に変化がありました。今の症状は結果であり、結果には必ず原因がある。原因を探り、改めるべきことを改めれば、身体は元の健康を取り戻していく。そのことを理解し、多少なりとも体調回復の兆しもあり、不安と焦りに満ちた状態を脱し、希望が見えるようになって来たそうです。
初回来院から4ヶ月強が経過した7月のある日、13回目のセッションを終えた時、体調は、まだ完全には回復していない状態でした。しかし、次回セッションの予約を取ろうとした時に、お母さんが次のようにおっしゃいました。
「だんだんよくなっているので、もう大丈夫だと思います。私たち親子も、大きく意識が変わりました。なので、自分たちで頑張ろうと思います。何かあったら、またお世話になります」
その2ヶ月後に、LINEでお知らせをくださいました。あれからぐんぐん体調がよくなり、2学期からは、何事もなかったかのように、元気に学校へ通い出したとのことでした。私としては、この親子が最後は自分たちで頑張って、もとの健康を取り戻してくれたことを、何よりも嬉しく思いました。
その後、頑張って、志望していた高校へも進学し、以前からやりたかったアメリカンフットボールを始めました。今の彼を見て、誰も、彼が中学生の頃に起立性調節障害で悩み、一年以上、不登校であったことを信じないそうです。あれだけ辛かったけど、回復できる。一年以上、学校へ行けなかったけど取り戻せる。自分たちの経験が、同じように悩み、苦しんでいる人たちの希望になれば…との気持ちで、写真の公開を許諾くださっています。
さて、起立性調節障害の大半は、自律神経由来で発症します。だから、自律神経が未発達の成長期から思春期にかけて起こりやすいのです。では、何が自律神経に影響をするのか、近年になって激増しているのはなぜか、どうすれば回復できるのか。これまでに積み上げた経験と実績をもとにした、私なりの仮説をお悩みの方にお伝えしております。
しかし、何よりも大切なのは、本人とご家族の意識です。これが変わらない限り、どのような対策をしても、回復はなかなか難しいと感じます。逆に申せば、意識が変われば、身体は必ず回復へ向かいます。今回の実例のように、信じられないような劇的回復も、決して珍しくはありません。
起立性調節障害の発症機序と解決方法は、整体塾門下生たちに詳しく伝えております。彼らの中には、独自に研究を進め、実績を重ね、私以上にこの症状で悩む親子に喜ばれている者もいます。門下生は全国におりますし、私もZOOMを使ってセッションをすることも可能ですので、この症状でお悩みの方は、ぜひご相談いただきたいと思います。