なぜ「自律神経整体」と呼ぶのか

仕事について

私が用いている整体技術を「自律神経整体」と呼んでいる。他にも同じ呼称の整体が複数あるので、混乱されることが多い。また、自律神経の不調にしか対応できないと誤解をされる場合も多い。
 
私がこの呼称にこだわるのは、理由がある。それは、一般的には不治の病のごとく不可解とされる「自律神経失調症」と呼ばれる症状が、「整体」によって改善された事例が多数存在することを、少しでも認識や浸透させたいためである。
 
私の自律神経整体は「骨格筋(一般的に“筋肉”と呼ばれるもの)」に働きかける。一言で申せば、骨格筋をゆるめるのである。ゆるめるとは“ほぐす”のではない。単に“柔らかくする”のでもない。ゆるめるとは“自在にする”ことであり、“自然な状態へ還す”ことである。
 
通常、骨格筋は運動器として認識されている。つまり、動作や姿勢維持のために必要な器官(組織)とされているのだが、それ以外に生命維持のために非常に重要な役割を担っていたり、関与をしているのである。
 
それが、1)自律神経調整、2)体液(血液、リンパ液、脳脊髄液)循環、3)呼吸、である。ところが残念ながら、この三つの最重要生命維持活動に、骨格筋が関与していることは、あまり認識をされていない。
 
特に、自律神経と骨格筋の関係は、ほとんど知られていない。私がこの関係を知ったのは、医学博士・元心臓血管外科医であり、触手療法の創始者である故 福増廣幸(後に一切照と名乗る)氏の著書である(コメント欄参照)。
 
いかなる症状も結果であり、結果には必ず原因がある。原因は多岐、多面、多次元に及んでおり、しかもそれらが複雑に絡み合っている。しかし、いかなる場合も、最重要生命維持活動に深く関与している骨格筋をゆるめることは、必要不可欠のことと私は認識をしている。
 
私は、治療でも代替療法でもなく、整体を「教育・共育」として実践し、提唱している。現代社会に蔓延する“病気(主として慢性疾患、難治性疾患、精神疾患)”と呼ばれるものの圧倒的大多数は、洗脳による無知と盲信、医療の産業化による依存と束縛に、根本原因があると考えるからである。
 
整体とは、実践人間学であり、その中核をなすのが本稿で取り上げた「自律神経整体」である。誰でも習得可能であり、時として素人が熟練の治療家以上の成果を出すことさえある。それゆえに、一人でも多くの使い手を増やし、普及をさせたいと願う次第である。
 
最後になるが、自律神経整体という呼称はつけているが、骨格筋をゆるめることが、運動器系疾患(腰痛、膝痛、肩こり、首こり、ヘルニア等)改善に絶大なる効果をもたらすのは、申し上げるまでもないことである。

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