2008年の起業以来、「命を輝かせる整体」を標榜している。共感者や理解者はほぼ存在せず、これまで非常に苦労をしてきた。命を輝かせるなど綺麗事であり、さっさと痛み取り去ること、不快な症状を治すことを求める人がほとんどだからである。
しかし、最近になり、まだまだ僅少ではあるが、共感や理解を示す人が現れてきた。特に、私の整体塾へ学びに来る者は、言葉に表現できずとも、直感でその重要性を理解している場合が多い。中でも、起業を目指す者は相当な変人であり、私としては嬉しい限りである。
さて、“命を輝かせる”とはいかなることか。私は「自分の中に太陽を見つけること」と考えている。地球上で生存するために太陽の存在が必要不可欠であるように、私たちが肉体を備えて暮らすためには、自分の内にある太陽が必要不可欠なのである。
残念なことに、特にこの日本においては、自分の内にある太陽に全く気づいていない人が大半である。だから、生き辛い人や、生き方に迷う人が膨大に存在するのである。自殺者がダントツに多いのも、そこに根本原因があると私は考えている。
表現を変えれば、自分の内にある太陽とは「宿命」と呼ばれるものと言ってもいいだろう。宿命とは、誰もが生まれながらにしてもつ「才能、資質、役割、使命」であり、この世に生を受けた瞬間に忘却する仕組みになっているそうだ。
さらに申せば、宿命とは魂に刻まれた情報であり、波動であり、物理的存在である。魂は、感情という言葉で私たちにメッセージを送り、気づきを促すが、多くの人は故意に耳を閉ざす。あるいは、耳を傾けることすら忘れ去ってしまっている。
太陽は、夜間や悪天候時などは見えなくなるが、常に存在しているのと同様、私たちの内にある太陽も、どんなに辛い時も、苦しい時も、常に存在している。そして、冒頭に述べた通り、太陽の存在を見つけることこそが、命を輝かせることになるのだ。
では、どうやって自分の内にある太陽を見つけるのか。最も安全で確実な方法が整体であり、その真髄は「身体をゆるめること」であると私は考えている。ゆるめるとは、単に柔らかくする、ほぐすということではない。自由自在にするということであり、自然な状態へ還すということである。
空は、夜明け前が最も暗いのと同様、人生における死にたくなるほどの辛苦や困難は、間も無く夜が明けるという知らせなのである。その時期にある人に、整体というツールを使って寄り添えること、そして、その人が自分の内にある太陽を見つけることに、私は最高の喜びを感じるのである。
今ほど、半世紀ほど前にストーン博士によって表現された健康の定義が、光を放ち、多くの人に響く時代はないと思う。
「健康は身体だけの問題ではない。健康とは身体と心と魂が大いなる生命とリズムを合わせて自然な表現をしている状態である。真の健康とは内なる生命の調和であり、心の平和と喜びと幸福で成り立っている。健康とは体調がよいだけのことではなく、魂が心と身体を通して自由に現れる道を見つけた結果である。健康な人は平和と幸福の光を放っているので、無意識のうちに周りのすべての人を幸福で満たされた気持ちにすることができる」
———— ドクター ランドルフ・ストーン(医師、ポラリティセラピー創始者)