恩師の存在と、その想い

ご縁のあった人たち

もう一つ、私の人生を大きく変えた、非常に重要な出会いがあります。整体の師匠である、村松 幸彦先生(故人)との出会いです。先生と出会わなければ、私は整体の道へ歩みを進めることはなかったと思います。なぜならそれまで、整体にはまったく興味関心がなく、「いかがわしい仕事」とすら思っていたのですから(笑)。
 
さらに申せば、村松先生に出会わなければ、私は今頃、この世にいなかったかも知れません。サラリーマン、つまり経済至上主義社会の歯車として生きる以外にないことに、心底嫌気がさし、生きる希望を失い、死にたいとすら思い詰めていた私に、先生は新たな生き方(整体で起業する)を示し、希望を与えてくれたのです。
 
出会った2008年の1月末、当時、ある整体学校の副学院長をしていた村松先生は、初対面の私に対し「この整体で一緒に日本を変えませんか」と言ったのです。その時、私は「やっと自分の生きる道を見つけた」と感じ、感動と安堵のあまり、大泣きをしました。そして、自分の手で人生を変える決断をしました。
 
しかし、そのわずか2年後、2010年1月15日、村松先生は何の前ぶれも兆候もなく、突然、あの世へ旅立ちました。その時の落胆と絶望と悲しみは、筆舌に尽しがたいものがあります。師匠のなきがらの前で、大声をあげて、まさに号泣しました。しかし、その一方で直感しました。「先生から託された」のだと…
 
その時、私は独立開業して2年目、ヨチヨチ歩きの赤ん坊のようなもの。そんな状態にも関わらず、私は不遜にも、どうしても村松先生から教わったことを伝えたいと考えたのです。誤解され、摩擦を生み、猛烈に批判非難されました。「本業(施術)で稼げないから、村松先生の名前を使って金儲けをしようとしている」と…
 
それまで、仲間や友人だと思っていた人たちは、ほぼ全て、私から離れていきました。2010年は、忿怒と失意と孤独に苛まれる日々でした。そのさなかに出現し、私を助け、支えてくれたのが、昨日ご紹介した森 亜紀子だったのです。そして、2011年4月に整体塾を立ち上げ、以来、ずっと一緒にやって参りました。
 
10年が経過し、ようやく二人で一緒にやってきた本当の意味がわかりかけてきました。森と私は、そもそも異性どうしであるし、嗜好や個性が正反対といっても過言ではないほど、異なります。でも、本当に大切にしていること、目指している地平が合致するので、助け合い、支え合うことができるのだと思います。
 
村松先生は、生前「日本一の整体学校を作る」のが悲願でした。私は、整体学校を作りたいわけではないし、整体で日本を変えたいとも思わない。私がやりたいのは、目の前の一人が変わること、いや変わるのではなく、本当の自分を生きること、本当の意味で癒され、幸せになること。それに尽きます。
 
村松先生が目指したものとは異なりますが、先生は「いいよ、それで」と目を細めてくれていると感じます。もしかしたら、10年経って、ようやくご恩返しができるかも知れないと思っています。ついては、先生の命日である1月15日の夜、zoomを使って、お話会をしようと考えています。詳細は、また後ほど…
 
添付の写真は、村松先生が亡くなるちょうど一週間前に撮影したものです。この時は、大阪で講座開講をしていたのですが、元気そのものでした。そして、この時の懇親会の席で先生は、私に対し、謎の言葉を残しているのです。15日には、そのようなお話もしたいと思っています。よかったら、ご予定ください。

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