私が好んでキャンプに出かける山間部の天候は気まぐれだ。晴れてたと思ったら、みるみる暗雲が空を覆い、大雨が降り出すこともある。真夜中に突風が吹き荒れることもある。自然はコントロールできないものだし、知恵と工夫で自然と折り合いをつけるのは、キャンプの一つの大きな楽しみでもある。
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経験上、私は雨より風が怖い。強風や突風に煽られ、テントやタープが倒壊したり、装備もろとも吹き飛ばされ、危険を伴うことすらある。自分たちだけの被害で済めばよいが、近接サイトの人たちに迷惑をかける恐れもある。
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なので、テントやタープをしっかり設営するのは最低限の心得であり、リスク回避である。その際の要となるのがペグ(杭)である。私は約20年前のキャンプ初心者の頃から、SnowPeakというブランドの鍛造ペグ『スリッドステーク』を愛用している。
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鉄製ゆえ非常に重いが、安全と安心のための装備ゆえ譲れない。40cm、30cm、20cmを用途と場所によって使い分ける。ただしこれとて万全ではない。出かける前から台風接近などの情報を得た場合は、私はキャンプは中止する。
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現在は、工具箱にハンマーやペグ抜きなどと共に収納し持ち運んでいるが、バイクでのキャンプを想定し、装備の軽量化をはかるため、新たに折りたたみ式ケースを購入した。しかし、これを使うのはいつになることやら……