【自然に還る】
若い頃は、毎年、夏になると必ず「海へ行きたい!」という強い衝動に駆られた。しかし、ここ10年くらい、その衝動が起こっていないことに気付いた。
・
数年前から、連れ合いが盛んに「海へ行きたい」と訴えていた。タイミングが合わなかったり、何となく気乗りがせず、実行しなかったのだが、昨日ふと「行ってみよう」と思い立ち、出かけた。
・
久しぶりの海。裸足になって足を浸けた時、大声で叫びたい気持ちになった。それほどの快感であった。また、裸になって飛び込みたい衝動に駆られたが、台風一過のせいか、引き潮が強いようなのでやめておいた。
・
でも、行って本当によかった。たっぷりアーシングをしたおかげか、昨夜は久しぶりにぐっすりと眠れた。奇跡的に美しいこの砂浜は、自宅から2時間かからずにいけるので、また近いうちに訪れるつもりである。
〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜
私たちは、海からやってきた。母親の胎内にある羊水の組成は、海水と非常に近いと言われている。また、私たちの遠い祖先は、海の中で暮らしていた。海へ行きたいという衝動に駆られたり、海のそばで過ごすと心が安らぐのは、きっとそのせいだろう。
・
私たち現代人の大半は、人工的な環境の中で、人造物を摂取し、人為的な習慣に縛られて生きている。つまり、自然から乖離した生活を余儀なくされているのだ。感性豊かな若い頃は、その反動として、自然の原点である海への渇望があったのではないか。
・
しかし、年齢を重ね、感性がかなり鈍化していたのだろう。海への渇望すら湧かなくなっていたことは、警戒すべき危険信号だと思った。何よりも、健康を職業として扱う者として、大いに恥ずべきことだと反省した。
・
私たち人間は、数百万年にわたり、自然の一部として、自然の摂理に従って、この地球上で生命をつないできた。しかし、100〜200年というごく短期間で、人間はどんどん傲慢になり、自然を搾取し、自然を破壊し、自然を汚染し続けてきた。
・
因果応報。私たちは、今、その報いを受け取ろうとしている。上から押し付けられた、不自然極まりない「新しい生活様式」の真逆に位置する、自然と共に暮らす新しい生き方を真剣に模索し、実践するべき時期だと改めて強く感じている次第である。
〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜
私たちが実践する整体の本懐は、「人間を自然に還すこと」に他ならない。つまり、生命の根源にアクセスし、そこから尽きることのない豊かさを受け取り、循環を活性させる営みこそが、私たちが目指す整体である。
・
砂浜は、二つの生命の根源、つまり空と大地に同時にアクセスするための最高の場所ではないかと思う。今後、できれば最低1ヶ月に1回は訪れて、自分を整えていこうと思う。ご関心のある方は、ぜひお声かけ下さい。

