【人間学として】
私が整体塾でお伝えしている「心整体法」。
これは“日常に生かす癒しの術”であると同時に、“生涯をかけて学ぶ人間学”として育てている。
中国戦国時代末の思想家・儒学家である荀子は、以下のように述べているそうである。
「本当の学問というものは、立身出世や就職などのためではなく、窮して困(くる)しまず、憂いて心衰えず、禍福終始を知って、惑わないためにある」
学問の目的は、何があってもブレない自分を養うこと、つまり、人として心身を成長させることだと説いているのだ。
まったくその通りであると思う。
現代に生きる私たちは、経済的・物質的豊かさを血眼になって求める。
それが、どのような結果を招いたか、今の社会を見れば、一目瞭然である。
真実が隠蔽され、真実に近い嘘ばかりが伝えられる社会。
勝ち敗けを競い、損得を最優先させ、自分のことしか考えない人間が蔓延する社会。
大企業や富裕層ばかりが優遇され、弱者が虐げられる社会。
富める者と貧しい者の格差がどんどん拡がる社会。
医療費が国家予算に迫る勢いで高騰しても、病人が減らない社会。
年間10万人以上が自ら命を絶つ社会。
しかし、私たちは誇り高き日本人だ。
争いのない、平和な時代を数千年にわたり築いた御先祖様の遺伝子を受け継いでいるのだ。
自然と調和する精神性の高さは、まだ消えてはいないはずだ。
こんな時代の必然として生まれた人間学。
未来へ命をつないでいくために、子どもたちの子どもたちの子どもたちへ、希望ある社会を残すために、今をどう生きるか。
いかに修養し、成長していくか。
心整体法は、それを学ぶ人間学なのである。